震災から49日目。
亡くなった方々みなさんは彼岸へ渡られたかしら?
空を見上げながら想いました。
私たちのご先祖さんたちは
仏教の精神システムを生活の中で脈々を受け継ぎながら、
身近な愛する人々を弔い、
そして自分自身の心のケアをしながら
命を繋いで生きてきたのですね。
チネイザン仲間の、
若きお坊さん、たっきーが49日について分かりやすく
説明してくれているので、ご参考までにどうぞ。
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49日は別名「尽七日忌」ともいい、
亡くなられた方が七日ごとに仏さまに出会いながら、
徐々にあちらの世界に導かれていくという
昔の偉人がたぶん瞑想や深い洞察の中で感じ取ったシステムみたいなものと考えると良いかもしれません。
その七日ごとの仏さまとの出会いがひと段落する、「七日が尽きる日」で尽七日忌といいます。
その49日に、こちらの岸「此岸」から、あちらの悟りの世界「彼岸」へ渡るといわれます。
いわゆる「三途の川」を渡ります。
ですから、49日をもって現世から来世、あの世への一歩を踏み出すという感じです。
その後、百箇日、一周忌、三回忌と10回の出会いがあり、十人の仏さま、
そして十人の王さま(裁判官)に会いながら気持ちを落ち着け整理して、次なるステップへ移っていきます。
有名な裁判官は35日忌の閻魔大王です。
十王 読み 本地 審理
秦広王 しんこうおう 不動明王 初七日(7日目・6日後)
初江王 しょこうおう 釈迦如来 二七日(14日目・13日後)
宋帝王 そうていおう 文殊菩薩 三七日(21日目・20日後)
五官王 ごかんおう 普賢菩薩 四七日(28日目・27日後)
閻魔王 えんまおう 地蔵菩薩 五七日(35日目・34日後)
変成王 へんじょうおう 弥勒菩薩 六七日(42日目・41日後)
泰山王 たいざんおう 薬師如来 七七日(49日目・48日後)
平等王 びょうどうおう 観音菩薩 百か日(100日目・99日後)
都市王 としおう 勢至菩薩 一周忌(2年目・1年後)
五道転輪王 ごどうてんりんおう 阿弥陀如来 三回忌(3年目・2年後)
その後もあるのですが、七回忌になると、
今まで三回忌はその御霊を純粋に鎮める法要が、
こちらを見守る存在、功徳を授けてくれる存在になると言われます。
こうして見ていくと、
我々が、生まれてきて三歳までは赤ちゃんとしてみんなの愛情を受けて育ち、
七歳くらいになると少し子供として成長してきた流れと同じことに気づきます。
昔の人たちは、亡くなられたかたの冥福を祈りながら、実は自分自身の気持ちをも整えて、自然と世の中の流れに戻れるようにこのようなシステムを創造してきたと思います。
あの世があるとかないとかじゃなく、その人にとって、あの世があったほうがよいのかわるいのかという選択でもあります。
宗教者のボクがいうのもへんですが、宗教という枠を超えて、我々の精神システムの自然治癒的な発想が、ひとの優しさを通して発露してきたものと信じています。
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49日。
今を生きる私たちは
震災がもたらした事実をしっかりと受け止め、
心に留めながら、
自分ができることをしていく決意の日としたいです。
→ 日本では放送できない 報道できない 震災の裏側
アメリカのTIMESの映像で構成されています。
重い現実を忘れてはいけないですね。
今なお
深い悲しみと困難な状況の中にいらっしゃる大多数の方々のこと。